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執筆者の写真大輔 新江

熱中症のための水分と塩分(ホント大切)

 8月もそろそろ中盤、お盆ですね。昔は、信州松本は暑さはお盆までといわれていましたが、最近では暑さは9月いっぱいまで続いています。

 皆さん、熱中症をしっかりと予防されていますか?最近では、熱中症予防のために涼しい服装、日傘、日中の活動を控えるなど対策は万全ですよね。さらに忘れてはいけないのは水分と塩分です。経口補水液なんかも市販されており、熱中症予防のための水分補給としての水分と塩分は密接な関係となりました。

 でも、なぜ塩分が必要か、ご存じですか?塩分は、高血圧や心臓病、腎臓病など恐ろしい病気にも繋がっています。それなのに水分補給として塩分も摂っていいのか不安になりませんか?

 実は、塩分には大切な働きがあります。

 一つ目は、水分補給を促すことです。暑い日に汗をかき、水分を補給するときに、水分だけでは体に吸収されにくいのです。大人では体の塩分濃度が0.3%程度とされており、体の塩分濃度と同じ濃度であれば口から摂取した水分が体内に吸収されやすくなります。水分量に対して0.1~0.2%程度の塩分濃度が良いといわれています。この濃度で体に水分が足りていないときには塩っぱいと感じることはありませんし、むしろごくごく飲めるようになります。あとは、意外と5~15度程度の比較的冷たい水分であると実は吸収力が上がりますので、お腹が丈夫な人にはおすすめです。

 二つ目は、自発性脱水症を防ぐためです。あまり聞き慣れない言葉ですが、塩分のもう一つの働きである、体に水分を閉じ込める事に関係します。汗は塩っぱいです。つまり、汗には塩分が含まれており、汗をかくと塩分も体外に放出されます。体の中の塩分が少なくなっている時に、水だけ飲むと体の塩分濃度がさらに下がります。そうすると、体は塩分濃度をもう下げないようするため、水分が必要なのにもかかわらず、喉の渇きが収まります。そして、塩分濃度を上げようと尿の排泄が始まります。そして、脱水症状になる、これが自発性脱水症です。

 代表的なのはこの二つの働きです。そのため、塩分を味方につけて、付き合っていかないといけません。ただし、先に述べたように、塩分の取り過ぎは恐ろしい病気に繋がりますので注意が必要です。どの程度、夏場の塩分を摂取して良いのかは、活動量や高血圧などの持病などによって異なりますので、詳しくはかかりつけ医にご相談ください。

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