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執筆者の写真大輔 新江

脳卒中後の痛みは我慢なの?

 先日、比較的軽症の脳卒中の方がいらっしゃいました。その方のお悩みは、片麻痺の症状ではなく腰の痛みです。脳卒中の発症後まもなくは体のどこにも痛みは無く、麻痺も軽度であったことから、体力維持のために散歩も行なっていたそうです。発症から1年半ほど経過して、徐々に非麻痺側(健側)の腰の痛みが現われ、最近では座る、立つ、歩くことが大変になり、ほとんどは自宅で横なっているとのことでした。さまざまなクリニックにかかるも、湿布や痛み止めの処方だけだったそうです。湿布や痛み止めで痛みは抑えられても、根本的には変わらないとお困りでした。その症状が半年ほど経過して、当施設にいらっしゃったので体力も低下しておりました。

 「脳卒中後の痛みはどうしようも無いのですか、我慢しかないのですか?」、それがその方の第一声でした。医療を経験した者として、確かに脳卒中が生じた脳の場所により視床痛といわれるものを考えましたが、それは発症後まもなく症状として出現するものであります。そのため、今回の発症後1年半を経過して出現した痛みに関しては、それとは異なると考えられたため、「まずはリハビリを行ない、腰に負担をかけている原因を探し、それを解消することが大切でしょう。」と説明させて頂き、リハビリになりました。

 まだ、1回のリハビリですので、急激に痛みが改善することは難しいですが、リハビリによる腰の痛みの軽減は認められました。麻痺側の筋力低下が無意識に徐々に進んでいたことで非麻痺側の腰に負担があったことが、今の段階での問題でした。そのため、非麻痺側の腰のケアを重点にしながら、痛みに合わせて麻痺側の運動を少しずつ促していくことがリハビリのポイントでした。体力の低下もあったため、脈拍や血圧に配慮しながら、少しずつリハビリを行ないました。

 経過は、少しずつお話しできればと思います。

 こちらをお読みの方で、諦めている、我慢している、そのような方はいらっしゃいませんか。リハビリで少しでもお力になれることがあれば、何でも構いませんので相談してください。心よりお待ちしております。

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