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骨盤は歪みは"うそ"。

執筆者の写真: 大輔 新江大輔 新江

 先日、メールでのお問い合わせで「骨盤が歪んでいると言われて他のところで治療を受けているけど、リハビリでも骨盤の歪みは治せますか?」とありました。

 この際なのではっきりお伝えしておくと、医学的に骨盤が歪むという表現はありません。

 つまり、骨盤は歪みません。

 骨盤というのは、腸骨、仙骨、恥骨が靱帯や骨同士が強固に固まって出来ております。(※運動学的には仙骨と腸骨の間は関節となっており1~2㎜程度は動くと言われております。)

 その強固な骨盤でも、出産の時に靱帯が外れますが、出産後、体の治癒過程において元通りになります。このときに、骨盤が歪むようにくっつくことは医学的に認められておりません。または、大きな事故の衝撃により骨盤が骨折した場合、手術で接合して元の形に征服しますが、多少、骨盤が歪むことがあります。

 骨盤が歪んでいると言われた場合、あなた自身が、大きな事故で骨盤を骨折した経験が無い限り、それは全くのうそになるということです。

 また、出産後から続く腰痛があるときに、出産で恥骨結合が外れた際に(上記の靱帯が外れたと説明した部分)、歪んでくっつくこともありません。10ヶ月ものあいだ、胎児を支え続けた姿勢が、出産後も同じ姿勢を続けたことで腰部に負担が生じていることが産後の腰痛の原因になります。つまり、この場合は、骨盤以外に腰痛の問題があります。

 ただし、歪んでいると錯覚する事はあります。それは、骨盤以外の周りの状態が関係してきます。例えば、右膝だけ曲げて、左膝は伸ばしたままで立ちます。そうすると右の骨盤が下に傾きます。または、体育の時の休めの姿勢を取ります。前に出した足と同じ側の骨盤が下に傾きます。つまり、いつもの姿勢で骨盤の一が変わります。それを、分かりやすくあなたに伝えるときに歪むと表現していたのではないでしょうか。ただ、この際に、しっかりと歪んでいると表現するに至った状況を説明しないと、ただ歪んでいるのかと不安になってしまうだけです。

 もし、骨盤が歪んでいると言われている場合、言われた場合、どういう状況で歪んでいるのかをもう一度確認することが必要ではないかと思います。

 
 
 

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