top of page
検索

指の痛みでペットボトルが開けられない。

☆ペットボトルが開けにくい「指の痛み」を上肢全体から考える


「ペットボトルのキャップが開けられない」

「物をつまむと指が痛い」

「何をしたらいいのか分からないまま、指の痛みが長引いている」

このような悩みを抱えている方は少なくありません。指が痛いと、どうしても「指に問題がある」と考えてしまいます。もちろん、指そのものに原因がある場合もあります。

 しかし、指は指だけで動いているわけではありません。


 物を握る、つまむ、ひねるといった動作では、指だけでなく、手・手首・前腕・肘などが連動して働いています。そのため、指の痛みを考えるときには、痛い場所だけを見るのではなく、上肢全体の動きや機能を見ることが重要です。


ペットボトルを開けるとき、指だけを使っているわけではありません


 例えば、ペットボトルのキャップを開ける動作を考えてみましょう。キャップを指でつまみ、力を入れ、手首を安定させながら、前腕を回旋させてキャップを回します。

つまり、

指 → 手 → 手首 → 前腕 → 肘

と、それぞれの部分が協調して動くことで、ひとつの動作が成立しています。もし手首や前腕をうまく使えなければ、その分、指に負担が集中する可能性があります。

だからこそ、

「指が痛いから、指だけをマッサージする」

「指だけストレッチする」

という方法だけでは、十分ではないケースがあります。


手や手首だけでなく、肘まで含めて考える


 手や手首、肘などの上肢の痛みに対する運動療法について調べた研究では、手関節周囲の筋力強化などが、痛みや身体機能の改善につながる可能性が示されています。

 また、近年のシステマティックレビュー・メタ解析では、手・手関節・肘の問題に対して、肩を含めた上肢全体への運動を組み合わせることで、上肢機能や握力、痛みなどが改善する可能性が報告されています。

 これは、「指の痛みは肘が原因」という意味ではありません。重要なのは、痛い場所だけを見るのではなく、その場所がどのように上肢全体と連動しているのかを見る

という考え方です。


「指を治す」ではなく「指にかかる負担を考える」


指が痛いからといって、必ずしも指そのものだけに問題があるとは限りません。

例えば、

  • 手首を安定させにくい

  • 前腕をうまく回旋できない

  • 握力が低下している

  • 肘や肩の動きが悪い

  • 物を握るときに一部の筋肉へ負担が集中している

など、複数の要素が関係している可能性があります。

 そのため、リハビリでは痛い指だけを確認するのではなく、手首・前腕・肘・肩まで含めて動きや筋力を確認することが大切です。


指の痛みが長引いているなら、一度「指以外」に目を向けてみる


「指が痛いから、指をどうにかしなければ」

 そう考えてしまうのは当然です。しかし、身体はそれぞれの関節が独立して動いているわけではありません。手を使う動作は、上肢全体の連携によって成り立っています。

 だからこそ、指の痛みが長引いている場合には、「どこが痛いのか」だけではなく、「なぜそこに負担がかかっているのか」を考えることが重要です。

ペットボトルが開けにくい。

物をつまむと痛い。

家事をすると指が痛む。

 そんなときこそ、指だけを見るのではなく、手首・前腕・肘・肩まで含めた上肢全体の動きを確認してみましょう。

 

※指の痛みには、変形性関節症、腱鞘炎、ばね指、神経障害など、さまざまな原因があります。すべての指の痛みが上肢の動きによって起こるわけではありません。痛みや腫れが続く場合は、医療機関で原因を確認することも大切です。

参考文献

  • Bisset L, et al. Exercise therapy for the treatment of lateral elbow tendinopathy.

  • Jang et al. The effects of exercise interventions on upper extremity musculoskeletal disorders: systematic review and meta-analysis. 2025.

  • Effect of wrist stabilization and grip strength training on pain, function, and grip strength in patients with chronic nonspecific wrist pain. 2024.

 
 
 

最新記事

すべて表示
歩くことから始めない歩行練習

「歩き方がおかしいから、とにかく歩きましょう。」  脳卒中片麻痺のリハビリでは、この考え方だけでは十分ではありません。  実は、歩行を安定させるために最も重要なのは立脚期です。立脚期とは、足が地面について体重を支えている時間のこと。この時間が確保できないと、・足がすぐ離れてしまう・体が左右に大きく揺れる・健側に頼った歩き方になる・歩行速度や持久力も伸びにくくなります。では、立脚期を安定させるには何

 
 
 
「姿勢を治せば痛みは治る」は本当?科学的根拠から考える

「姿勢が悪いから腰痛になっています。」 「猫背を治せば肩こりはなくなります。」 「骨盤の歪みを整えれば痛みは改善します。」 このような説明を受けたことがある方も多いのではないでしょうか。しかし、現在の医学・リハビリテーションの研究では、「姿勢を整えるだけで痛みが改善する」という考えを裏付ける十分な科学的根拠はありません。 「姿勢が悪い=痛い」は成り立たない  もし姿勢が痛みの原因なら、猫背の人は全

 
 
 
腰痛がストレッチだけで改善しない理由とは?

「腰が痛いからストレッチをしている。」「YouTubeを見ながら体操を続けている。」 それでも腰痛が改善しない…。 このような経験はありませんか? 実は、慢性腰痛は腰だけに原因があるとは限りません。 まずは自宅でできるセルフケアを試してみましょう 腰痛の原因は人によって異なるため、症状に合わせたセルフケアが大切です。 ✅ 歩いていると腰が痛くなる方→ お尻や股関節周囲のストレッチ ✅ 朝起きる時に

 
 
 

コメント


​あなたの“もっと”を叶えたい

自費リハビリ『となり』

営業日 :毎日営業

営業時間:7:00~21:00

電話  :080-6451-8603

Eメール :rihatonari@gmail.com

住所  :松本市出川町6-8、うすいクリニックさま隣

​     南松本駅より徒歩13分、お車5分

bottom of page